私は2008年の1月、リーマンショックが世界中で猛威を振るっている最中にFXをはじめました。

その頃のFXといえば“買って寝かせれば上がる”のが当たり前になっていた時代です。

インターネット上でも、「専業主婦が一億円儲けた!」みたいな、景気の良い話がゴロゴロ出ていました。

テレビのCMなんかでも、FX関連企業をよく見かけるようになった頃です。

「もしかしたら億万長者になれるかもしれない!」・・・。私も、夢を見た多くの人達の一人であります。

リーマンショックの前までは、“買って寝かせる”のが主流でした。

当たり前ですね、相場は上がり続けてましたから。

寝かせれば毎日スワップポイントが得られますので、スワップポイントが高くて変動があまり大きくない(レバレッジに耐えられる)、オーストラリアドルを購入しました。

購入は簡単なものです、自分にとってはとても大きな金額が、ワンクリックで相場に投げ出されます。

でも、リーマンショックの意味すら知らない初心者だからこそやってしまった・・・あまりに大きすぎるミスでした。

結果、3日で資金のほとんどを失いました。

夜も寝られないくらい落ち込みましたね。そこから7年間、人生の大半の時間を費やして相場と向き合う、苦悩の日々を送りました。

人間は、同じ金額でも利益より損失のほうが大きく感じてしまいます。

損失はやっぱりどんなことをしてでも取り返したくなってしまうんですね。

そして、だんだんと依存していく。

なにをしていてもチャートが気になって仕方がない、夜中に目が覚めて相場をチェック、仕事中もこっそりチャートチェック。

1日のほとんどの時間を、チャートとにらめっこしながら売買しているか、FX関連書籍を読むか、売買ルールを考えて過ごす・・・そんな日々でした。

始めるのは簡単なんです。

口座を開設して、お金を振り込んで、ログインできる環境さえあればすぐに相場は迎え入れてくれます。

でも、やめるのは難しい。パチンコや競馬と同じかもしれませんね、特にスキャルやデイトレなんかはギャンブルとなにも変わりません。

投資か投機か?などと議論になったりしますが、個人が副業感覚で儲けようとしてFXをするなら、それはギャンブル以上にはならないと思います。

私はお小遣いを注ぎ込む程度でしたので、破産するまでのダメージは受けませんでした。

でもキャッシングに手を出しそうにはなったことが何度かあります。

単に運良く、手を出さなかっただけです。

今ではFXのことは考えない、気持ち的にも金銭的にも負担のない生活をしています。

これが普通の生活なのでしょうけど、一度あの感覚を知ってしまったら、抜け出すのは簡単ではないです。

激しく上下するチャート、目まぐるしく増減する自分のお金、「我慢しとけば儲かったのに!」という後悔、数秒で数千円・数万円と儲かるチャンス・・・。お金と時間に余裕ができたら、きっとまたFXの相場が静かに囁きかけてくるんだろうなあ・・・と思うと、今でも少し怖いです。